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2009映画の社会学 第8講 批評的方法(2) [映画の社会学]

映画の社会学 第8講 批評的方法(2)

 今回も引き続き批評的方法です。前回の作品に関連する作品は次の通り。

「ラストコンサート」(1976年日本公開、日伊合作)

監督・脚本:ルイジ・コッツィ
脚本:ミケーレ・デレ・アイエ、ダニエレ・デル・ジュディチェ、ソニア・モルテーニ
音楽:ステルヴィオ・チプリアーニ

「スマイル 聖夜の奇跡」

監督:陣内孝則
原作:陣内孝則「スマイル 聖夜の奇跡」(幻冬舎)
脚本:陣内孝則、金子茂樹
音楽:菅野祐悟
製作:亀山千広

挿入歌はふたたびこの冬に注目される予定です。マイケル・ジャクソンつながりで・・・。


スマイル 聖夜の奇跡 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
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2009映画の社会学 第7講批評的方法(1) [映画の社会学]

映画の社会学 第7講 批評的方法(1)

 今週からは新しいアプローチ、批評的方法にはいります。このアプローチはメディア論的方法のように映画を一般化して考察するのではなく、1つひとつの作品をじっくり研究していきます。
 とはいえ何かを考えるには「比較」という方法を利用するのが容易です。今回は原作と映画を比較することによって映画自体の内容を考えてみたいと思います。

取り上げる作品は・・・

「Little DJ〜小さな恋の物語」(2007年公開)
監督:永田琴
脚本:三浦有為子、永田琴
原作:鬼塚忠「Little DJ 小さな恋の物語」(ポプラ社刊)
出演:神木隆之介、福田麻由子、西田尚美、石黒賢、原田芳雄ほか

です。
 時間がある人はぜひ原作を読んでください。


Little DJ―小さな恋の物語 (ポプラ文庫)

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  • 作者: 鬼塚 忠
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 文庫



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神木君つながりで・・・面白かった作品。
監督にご注目!!


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2009映画の社会学 第6講メディア論的方法(5) [映画の社会学]

映画の社会学 第6講 メディア論的方法(5)
FC活動

 今回も「映画で宣伝」ということについて紹介したいと思います。

サンプル
『カーテンコール』(2005年公開)メイキング ch.5-
脚本・監督:佐々部清
出演:伊藤歩、藤井隆

佐々部清の他の監督作品
「陽はまた昇る」(2002年)
「チルソクの夏」(2003年)
「半落ち」(2003年)
「4日間の奇蹟」(2005年)
「出口のない海」(2006年)など

<ロケーション撮影>
 ロケ撮影では出演者は、現地の雰囲気を「肌で感じ」、リアリティある演技ができます。しかし次のような問題もあります。

天候によって撮影期間が延びる
→撮影許可が必要
→宿泊場所の確保、食料の調達
→エキストラの確保が大変
→ロケハンに時間がかかる


<セット撮影>
 撮影所のセットで撮影した方が、日程的、および費用面で都合がよくなります。

→天候に左右されない
→移動費がかからない
→天候を自分たちで作り出すことができる


サンプル
『武士の一分』メイキング ch.18
脚本・監督:山田洋次
出演:木村拓也、檀れい
原作:藤沢周平『盲目剣谺返し』(文藝春秋)


<CGの利用>
 最近の撮影ではCGが使われます。

 CGを利用すればロケはいらない。
 CGによって架空の世界を作り出すことができる。
 CGを利用すればスタントの必要がなくなる。
 大きなセットを組む必要もなくなくなる。

サンプル
『Always 3丁目の夕日』
:ほぼすべて(オープン)セットで撮影
『感染列島』 :荒廃した東京の都市を作り出した


<FC発祥>
 ユタ州モアド・ユコン商工会議所のチャーリー・ホワイトが1940年代にFC活動を開始し、西部劇の撮影に利用されました。こうした事業の成功を見たコロラド州キャロル・スミスがFC活動を開始します。1969年に州政府がスポンサーになってFC設立しました。
 アメリカにおけるこうした事業の展開が元になって、1975年AFCI(Association of Film Commissioners International,国際フィルムコミッショナーズ協会)が設立されました。

<日本のFC>
 2000年2月大阪ロケーション・サービス協議会(大阪商工会議所内)が設立しました。これが日本で最初のFC活動です。大阪での活動が全国に展開され、2001年8月全国フィルム・コミッション連絡協議会設立。2008年9月101の団体が加盟している。
http://www.film-com.jp/

→2009年、ジャパン・フィルム・コミッションへ発展的解消

サンプル
たとえば『解夏』は「ながさき観光地映像化支援センター」(現在は「長崎県フィルムコミッション」)の支援。


<FCの機能>
 FCの機能は次の通りです。

 ロケ地の紹介
 許可・届出手続きのOne Stop Service
  →窓口の一元化
 ロケ撮影に伴う多様な支援
 宿泊場所の確保
 食事の確保
 エキストラの確保
 移動手段の確保

 *サービスの内容はFCによって異なります。

<FCによる映画誘致のメリット>

 撮影隊が地域にお金を落とす(直接的経済効果)。
 地域の良さをPRするチャンネルになる
 観光客増加による観光地効果(間接的経済効果)。
 映像作り=まちづくり(地域文化の創造や向上)になる。
  →ソフトパワーの強化(ソフトの力によって他地域に影響力を持つ)


サンプル
『西の魔女が死んだ』メイキング
監督:長崎俊一
脚本:矢沢由美、長崎俊一
出演:サチ・パーカー、高橋真悠
原作:梨木香歩『西の魔女が死んだ』(新潮文庫)


撮影終了後もセットの建物が残された。
山梨県清里
http://nishimajo.com/


カーテンコール [DVD]

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  • 出版社/メーカー: バップ
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四日間の奇蹟 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD



武士の一分 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 松竹
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武士の一分 豪華版 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 松竹
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感染列島 スタンダード・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
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感染列島 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD



解夏 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
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眉山-びざん- (2枚組) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
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愛し君へ ディレクターズカット DVD-BOX

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
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  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
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2009映画の社会学 第5講メディア論的方法(4) [映画の社会学]

映画の社会学 第5講 メディア論的方法(4)
広告媒体としての映画

 今回は映画産業における広告という視点から考えてみたいと思います。映画を広告という視点から捉えた場合、次の2点が重要です。

1.映画を宣伝
2.映画で宣伝


【映画を宣伝する方法の種類(媒体)】

 前回の講義でわかったように映画は興行収入および興行後収入を確保しなければ赤字になってしまいます。たとえ赤字にならなくても製作部門への資本を得なければ、次の作品を制作することができません。
 以前であれば映画を宣伝するためには新聞や映画館で配布するチラシやポスターが中心的な手法でした。しかし現在は一つの作品を複数の広告媒体によって宣伝する、メディアミックスという手法が主流です。おもに次のようなメディアが用いられます。

①劇場予告編、TV予告編(TVスポット)
②ポスター、ちらし
③TV情報番組への関係者の出演
④メイキングや関連ドラマのTV放送
  (地上波およびCSなど)
⑤新聞・雑誌への関連記事の掲載
⑥インターネット(Webページ、製作関係者のブログ、Podcast、YouTube、ポータルサイトなど)
⑦特別DVDの販売およびレンタル


<劇場特報、予告編、TVスポット>

 trailersと呼ばれる広告が映画館やTVで流されます。おおよそ次のように分類されます。

映画館で公開される数ヶ月前からの「特報」(タイトルやコピーだけ、30秒程度)
1ヶ月前~直前の予告編(90-120秒)
直前にはTVスポットが放映される。

 特報→予告編→TVスポットへと徐々に情報量が増加し(変化し)、観客の興味を喚起するように制作されます。


 TV情報番組への出演者や映画関係者の出演、メイキングのTV放送の影響力については、次のようなデータがあります。
 以下は(株)マイボイスが2007年2月に実施したWeb調査の結果です。

<映画の情報源>
映画の情報を何から知ったのか? ということについて

TV番組での映画紹介  65.2%
テレビ広告  38.7%
インターネットの情報  30.7%
映画館での予告  28.5%
友人・知人からの話  22.9%
雑誌記事での映画紹介  22.8%

 このデータによれば、TV情報番組の影響がもっとも大きいことがわかります。したがって配給会社は様々なルートを利用してTV情報番組での広告をはかります。

<関連映画のTV放送>

 シリーズ化された作品が公開される場合、過去に紹介された作品を放送します。たとえば『20世紀少年』や『ハリーポッター』などのシリーズ化された作品の場合、1作品前の作品を放送します。『ターミネーター4』の場合は、『ターミネーター1』、『ターミネーター2』などが放送されました。
 映画の監督・出演者・制作会社の過去の作品を放送する場合もあります。たとえば三谷幸喜の作品、宮藤官九郎の作品、ジブリ作品など。
 ただし現在、ゴールデンタイムに設定された映画枠は金曜と土曜日の2枠だけになり、宣伝枠としてのウィンドウは狭くなりました。

<レンタルショップ、書店との暗黙の連携>

 レンタル・ビデオ店や書店では、公開直前から公開中、公開される作品に関連する作品、グッズ、原作などを集めた特設コーナーの設置されます。

<新聞・雑誌広告>

 以前から行われていたように、新聞や雑誌の特集記事として掲載されたり、新聞広告が行われます。
 ただしこれもテレビメディアと同様に、現在映画専門雑誌の種類は減少しており、ウィンドウが狭くなっています。そのためこれまでとは異なった新聞や雑誌を有効に利用した宣伝が必要になっています。

<ユニークな新聞広告>

 たんなる広告ではなく、広告に見えない広告がありました。

『歓喜の歌』(2008年公開)の新聞広告

 日頃はみたま文化会館をご利用いただきまして、厚く御礼申し上げます。このたび当方の不手際により、12月31日の夜予定されていた「みたま町コーラスガールズ」様と「みたまレディースコーラス」様とのコンサートがダブルブッキングされていた事実が判明しました。そもそも一連の騒動は、当文化会館の主任である私=飯塚正が、よく似たグループ名をうっかり聞き間違えたことに起因するものです。1年間練習を重ねてこられたメンバー各位、関係者の方々には多大なご心配とご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。つきましては、あらん限りの誠意を持って事態の収拾にあたる所存です。なお、今回のダブルブッキングに起因する大笑いの顛末を、来年2月2日公開の映画『歓喜の歌』にて開示いたします。「どうなっているの?!大晦日の官民対決」、「心温まる音楽喜劇」として皆様に劇場でごらん頂くことで、今後の再発防止に役立ててまいる所存です。
平成19年12月26日


<インターネットの利用>

 新聞や雑誌、テレビといった旧来のメディアではなく、新しいメディアであるインターネットが映画の広告として利用されるようになりました。とくにインターネットが普及したアメリカでは中心的な広告媒体として利用されています。

Webページ
→メイキングや出演者インタビュー
→公開情報や映画の内容など

製作関係者のブログ
→舞台裏の紹介

Podcast、YouTube

ポータルサイト
→Yahoo!やSo-netなど
→IT企業が製作委員会に絡んでいる場合には、様々なチャンネルで紹介されます。


<宣伝用映像の制作>

映画本編に登場しない、スピンオフやアナザーストーリー、episode 0の公開
→地上波テレビで放送
→インターネットで公開

サンプル
『未来予想図 ア・イ・シ・テ・ルのサイン』2007年公開
→ネットに公開された主題のPV
『ピクニックの準備』(2006年)
→yahooサイトにて公開


<特別ドラマの放送>

 映画にちなんだストーリーを視聴者から募集し、ドラマ化し、映画公開前に放送する。テレビ会社が製作委員会に参加している場合、あるいはテレビ会社が映画を製作している場合にはこうした手法が用いられます。

→『涙そうそう』『象の背中』など

 アニメブームの時代はニッポン放送の深夜番組でラジオドラマを放送していました。現在もPodcastと組み合わせて実現しています。


<特別DVDの販売・レンタル>

 メイキング、特別映像などをパッケージ化して映画公開前に販売。

<パッケージ販売(deepなユーザのために)>

DVD用の本編映像(カット無し)
特典映像収録
限定グッズの付録

<作品自体の広告効果>

 TVドラマが映画化される場合、劇場映画がTVドラマ化される場合、作品自体が広告媒体になります。

『海猿』プロジェクトにおけるブーメラン効果。
映画(2004,興収17億4千万円)→TVドラマ(2005,平均視聴率13.2%)→映画(2006,興収70億円)平均視聴率ではふるいませんが、2005年ドラマ満足度調査(オリコン)によれば、「救命病棟24時」、「タイガー&ドラゴン」について3位。ちなみにこの年に放送されていた他の作品には、「ごくせん」、「1リットルの涙」、「電車男」などがあり、これらの作品よりも視聴率は低い。

『踊る大捜査線』シリーズ


<映画で宣伝する>

映画を商品の宣伝媒体として利用することがあります。
→観客にライフスタイルを提供することになる

サンプル
『私をスキーに連れてって』(1987年公開、ホイチョイ・プロダクションズ製作)
→『彼女が水着にきがえたら』(1989)、『波の数だけ抱きしめて』(1991)-バブル期にかけてのホイチョイ三部作

 いわゆるトレンディドラマではこうした商品を宣伝媒体となることによってスポンサーを確保しました。

『I AM SAM』(2001年公開)
『プラダを着た悪魔』(2006年公開)

それでは第1回目のレポートの案内です。

課題: 「映画館で観る映画と自宅で観る映画の相違点と共通点」

期限: 2009年11月12日(木曜日)授業開始時間
提出方法:MICCSあるいはEmail

Emailでの提出先:第1回目の授業中に提示したとおり

小論文にすること。 感想文や作文ではない。
箇条書きやメモ書きの様式ではなく、文章で表現すること。

電子メールの場合、「受理確認メール」(自動応答)を確認すること。ドメイン指定に注意!

 


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LIMIT OF LOVE 海猿 プレミアム・エディション [DVD]

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2009映画の社会学 第4講メディア論的方法(3) [映画の社会学]

映画の社会学 第4講 メディア論的方法(3)

映画産業

 今回は映画というメディアを扱う産業、映画産業について考えてみたいと思います。映画産業は大きく「製作」、「配給」、「興行」の3つに分けることができる。それぞれの部門に専門の企業が存在します。

「製作」

 映像制作会社

 プロダクション

「配給」

 映画配給会社

 映画宣伝会社

「興行」

 映画館

 映画興行会社

 映画産業には「邦画メジャー」と呼ばれる総合映画企業があります。

 映画全盛時代(1950年代-70年代)には、ブロック・ブッキングと呼ばれる方式によって映画が興行され、6大手映画会社が3部門すべてで業務を展開し、映画産業を独占的に支配していました。

<戦中の戦時統制>

 松竹

 東宝

 大映

<6大手映画会社(全盛期)>

 松竹

 東宝(←東京宝塚劇場)

 東映(←東京映画配給)

 大映(←大日本映画製作、現角川)

 日活

 新東宝

現在

 東宝

 東映

 松竹

が現在も邦画メジャーとして3部門で展開

 角川、日活がこれらにつづく

3つの部門それぞれについて説明していきたいと思います。

<<製作>>

【製作(development)】

 映画製作で企画を立案する最初の段階をdevelopmentと呼びます。まさにどんな映画を製作するのかを企画する段階です。製作する映画に原作がある場合、原作を映画化する権利、映画化権を取得する必要があります。著作権を持つ原作者が了承しないで、企画を進め、映画化権を取得できなければ、映画製作は白紙に戻ります。オリジナルストーリーの場合には、シノプシスと呼ばれるあらすじ、簡単な脚本を作ります。同時に監督、脚本家、カメラマンなどの主要スタッフを選出を行います。企画によっては監督者自らが企画立案を行う場合があります。

 シノプシス、原作に合わせてキャスティングを行い、契約交渉をはじめます。そしてこの段階でどのようにして製作資金を調達するのかを確定します。映画産業が隆盛の時代は映画会社が自前の資金で映画を製作しましたが、映画産業が縮小してからは映画製作会社が自前で資金を調達するのは難しくなりました。現在は製作委員会方式が一般的ですが、その他にファンド方式が登場しています。必要に応じ資金を出資してくれるような企業に企画を提案します。

【製作(pre-production)】

 企画が通って実際に映画の撮影にはいるまでの作業をpre-productionと呼びます。この段階で、シノプシスや原作をもとに脚本を完成させます。アメリカではdevelopmentの段階で脚本が完成している場合が少なくありません。キャストは脚本を読んで出演を決めることがあるようです。

 developmentの段階で進めていたスタッフやキャストとの契約を確定させます。同時に撮影に使うロケ地を確定します。必要なら主要スタッフでロケハンを行います。ちなみにアニメ作品もロケハンを行う場合があります。

 撮影がすべてロケで行われることはありません。撮影用のスタジオの予約を行います。またロケ地に設置を組む場合には、材料の調達、組み立て作業などの段取りをつけておきます。

 日本ではあまり行われませんが、様々な保険契約もこの段階で行います。保険には現場で事故が起こった時のための傷害保険だけでなく、完成保証も含まれます。

 撮影に入る前に企画立案の段階で計画していた予算通りに進んでいるか確認し、予算調整を行います。

 撮影にはいる前に主要キャスト、スタッフが集まって顔合わせや打ち合わせを行うため、これを機会に製作発表や記者会見を行います。

【製作-制作(production)】

 撮影開始から撮影完了までをproductionと呼びます。

【製作(post-prodution)】

 production後の作業をpost-produtionと総称します。

 撮影したフィルムを整理し、不要なカットを削除したり、ストーリーにそって並べ替えたりする作業を仮編集と呼びます。仮編集では映像を加工することはありません。こうして仮編集されたフィルムをポジフィルムに焼き付けたものを「ラッシュ」と呼び、これをみてうまく撮影されているかどうかを確認し、不足する場合はもう一度撮影する。

 以前は映画はフィルムで撮影されることが一般的であり、現像しなければ内容を確認することができませんでした。しかし最近の映画ではビデオ撮影されるため、その場で撮影内容を確認します。そのため、撮影のやり直しという作業はほとんどなくなっています。

 ラッシュを確認後、本編集を行います。シナリオにそって画像に修正が加えられ、アフレコ、音響の付加などの加工が行われます。こうして最終的にマスターポジフィルムが作られ、マスターをもとに大量複製用のインターネガ・フィルムが完成します。

 0号試写を行って最終的な確認してpost-produtionは終了です。

<<配給>>

【配給(権利獲得)】

 配給部門の最初の業務は、劇場で映画を上映するための「劇場上映権」の獲得です。興行会社と交渉して映画を配給する配給権の獲得も必要です。海外の映画の配給権を安価に購入し、その映画が興行的成功すれば、配給会社の利益になります。

 10年ほど前は、映画館での映画の上映が終わり、興行収入の精算作業が終了すると、配給の業務は完了と考えられていました。しかし現在は興行後に収入の機会があるため、配給権交渉にそうした興行後収入についての内容が盛り込まれるようになっています。配給交渉が「製作」の段階で行われる場合も少なくありません。

【配給(劇場確保)】

 配給会社は配給権を獲得すると、公開規模、公開時期、宣伝予算、劇場収支の策定などを行い、配給計画を立てます。そしてこの配給計画にしたがって劇場の予約作業に入ります。

 劇場の選択は計画された公開規模によって変わります。ヒットが予想される場合は全国にチェーン展開される興行会社と契約します。もしも小さい規模しか期待できない場合には、単館系の映画館やシネコン系になります。こうして選択された興行会社(映画館)と予約交渉をするのですが、予約の仕方には大きく2種類あります。一つはブロックブッキング、もう一つはフリーブッキングです。

 ブロックブックキングは上映する映画の本数と期間だけを決めて予約する方法です。この方法は大手の映画会社が映画隆盛の時代に行っていた方法で、ある程度の観客の動員が確保できていれば、1本ずつ映画上映の予約をする手間が省けるので容易な方法でした。しかしこの方法だと、観客が動員できなくても上映を続けなければならず、赤字をおさえることができません。一方、フリーブッキングは1本の映画をどのくらいの期間上映するのかを場合に応じて予約する方法です。この方法は1つずつ契約する手間はありますが、観客の動員を見て、観客が多く動員できていれば上映期間が延長され、動員が少なければ上映期間を短くするという柔軟性があり、赤字を少なくし、効率よく映画を上映することができます。

【配給(配給契約)】

 配給会社と興行会社との間では次のような配給契約が行われます。

<上映期間>

上映期間の契約。作品によっては公開日だけが決められていて終了日は決まっていません。観客の動員数をみて終了日が決められます。

<MG(印税最低保証額)>

映画は、劇場上映権を獲得している企業が作品を上映する権利をもっています。したがって映画館は権利をもっている配給会社に対して印税(配収)を支払う義務があります。しかし通常、配給会社は映画館に映画を上映してもらうように契約するのだから、印税をもらうことはありません。ただし配給会社が劇場上映権を獲得した作品が上映するだけで映画館の宣伝になるような強力な場合、事前に映画館が配給会社に一定の興行収入を保証することがあります。これをMG(ミニマムギャランティ)と呼びます。

逆に配給会社が映画館(興行会社)に前売り券販売を前提にブッキングを確保することがあります。

<歩率>

興行に対する配給会社の取り分の率を「歩率」と呼びます。50~70%が一般的ですが、作品の強さ、配給会社と興行会社の関係、条件の内容次第で比率が変更されます。

<トップオフ諸条件>

興行収入から映画の宣伝費などをあらかじめ差し引くように契約することをトップオフ諸条件と呼びます。一般に配給会社が宣伝を行うため、興行側がトップオフを設定することはありません。ただし地方の映画館や単館系の映画館で映画館側が独自のポスターやチラシを作成する場合、この制作費をトップオフにすることがあります。

<報告書作成>

映画館は日毎の動員数と興行収入の報告書(日報)と週ごとの報告書(週報)を配給会社に提出します。この報告書に基づいて精算作業が行われます。あるいは上映期間についての交渉が行われます。

【配給(宣伝)】

 配給会社は興行が成功するように様々な宣伝を行います。その一部をリストアップして紹介しましょう。

<宣伝計画策定>

興行の対象(映画のターゲット)を想定して、宣伝計画を立てます。コピー、イメージの作成、宣伝方針の策定、利用メディアなどについての検討を行います。

<プレスシートの作成・配付>

マスメディア向けの資料を作成して関係各所に配付します。

<予告編の作成・配付>

映画本編をもとに予告編(トレイラー)を編集して、公開予定の映画館および系列の映画館に配付して、観客に視聴してもらいます。

<宣伝物(ポスターやチラシ)の作成・配付>

<前売り券の作成・販売>

前売り券を作成して関係企業(映画館やプレイガイドなど)に配付します。前売り券の売上げは観客動員数を把握するための重要な指標になります。前売り券の売上げによって宣伝の方法や媒体を変更することがあります。

<タイアップ>

映画とは関係のない商品のCMに映画本編の映像を利用してもらったり、関連グッズを販売したりして映画の宣伝を行います。

<宣伝計画の実践>

宣伝計画に基づいてテレビ番組、新聞、雑誌などに取り上げてもらえるように営業します。記者会見の設定や取材を受け付けたりして、計画を実践していきます。ロケ地での撮影風景を取材させたり、メイキングを制作してテレビで放送したりすることもあります。

<完成披露試写>

興行会社、映画館関係者、映画関係者、マスコミなどを対象に試写会を行います。試写の成否が興行に強く影響します。

【配給(その他の業務)】

 配給に関わるその他の業務としては「日本語吹き替え版」の制作、日本語字幕の作成などがあります。洋画の場合、吹き替えが映画の評価に影響するため、翻訳者の選択にはそうとう力を入れています。翻訳のエキスパートができてしまうのは、字幕の影響の大きさを物語っている。

 吹き替えにしても声優によって作品へのイメージが変わるため、キャスティングに注意される。

 字幕や吹き替え版が完成すると、各映画館に配給するフィルムの大量生産を行います。

 映倫(映倫管理委員会)への審査は配給会社が行います。こうしてすべての作品がレイティングされ、映倫審査を通過した作品だけが映画館で上映されます。

映倫の審査結果については

http://www.eirin.jp/

を参照してください。最近、マークの表示が変更になりました。

<<興行>>

【興行(映画館の種類)】

 現在日本の映画館には様々な規模、様々な種類があります。

大手映画会社直営のチェーン系映画館

東宝、東映、松竹など第二次世界大戦後から続く大手映画会社は全国に直営の映画館を所有しています。多くが何百人も動員できる大型のスクリーンをもつ映画館です。

単館系、ミニシアター系映画館

個人や中小規模の独立系興行会社が経営する映画館です。チェーン系映画館のように全国展開していません。角川や日活などの映画会社もこの系列に参入しています。

シネコン系映画館

1990年代にアメリカから導入された種類の映画館で、シネマコンプレックスと呼ばれます。シネコンは100人以内の小さなスクリーンから200人程度の規模のスクリーンまで複数のスクリーンをもつ映画館です。覆え映画会社が経営する大型スクリーンの映画館と異なり、複数の映画を同時に上映できます。東宝はいくつかのシネコンを経営する興行会社を吸収合併し、チェーン系映画館とシネコン系映画館を経営し、現在、日本の映画産業を牽引しています。

【興行(実際の業務)】

 興行部門では映画の上映に関わるすべての業務が担当されます。

・入場チケットの販売・もぎり

・場内の案内・整理

・クレームへの対応と処理

・プログラム・関連商品の販売

・飲食物の販売

・館内の清掃

・映画の映写

<<興行収入の分配>>

 映画産業は原則として映画を映画館で上映することによって得られる収入が主要な収入になります。これを各部門で分配することによって映画産業が成り立ちます。

【興行収入】

入場料金収入の総計

【配給収入】

興行収入から興行にかかった費用を差し引いた収入

【配分金】

配給収入から宣伝費、手数料を除いた収入

 興行収入は配給契約に従って興行部門に支払われます。配給収入は興行収入のおおよそ40~70%と言われます。前述したように映画の強さ、興行会社と配給会社の関係などによって歩率は変わります。配給収入から必要な経費を差し引いた金額が「配分金」として製作部門に」に配分されます。

 契約の内容によって変わりますが、この計算でいくと制作費が赤字なる可能性が高くなっています。映画というのはリスクがたいへん高くなり、製作部門では制作費を抑えた作品制作が中心になります。アメリカ映画とは異なって日本映画の制作費が安いのは、こうした映画産業の仕組みが主要な原因です。

<<製作のリスク管理>>

 こうした製作部門のリスクを軽減して、制作費を確保する手法として「製作委員会方式」が考えられました。製作委員会方式は、製作のリスクが高いアニメ業界ではすでに実現されていましたが、それを実写映画の業界でも採用したということです。

【製作委員会方式】

 業界の異なる複数の企業が参加し、それぞれの企業から出資してもらい、制作費を確保するという方式です。この方式では著作権を共有し、出資額や作品への関わる具体などによって配分金を配分し、さらに興行後収入を配分します。これによってリスクを分散できます。

 出版社、テレビ局、IT関連企業などが製作委員会に参加するため、製作の段階から多様な広告媒体を確保できます。また後述するコンテンツの二次利用についても、新しく利用企業を探す必要がないため、二次利用が容易になります。

【映画ファンドによる製作方式】

 制作会社が製作費の50~75%確保できれば、残金はファンド(投資信託)から出資されるという方式です。一般の信託商品と同じように、投資家が映画に投資します。

 収益の配分は次のように行われるのが一般的です。全収入のうち15%を配給手数料として制作会社が受取り、残りは出資比率と契約比率によって配分されます。ローリスク・ハイリターンの可能性もあります。アメリカ映画界はこうしたファンドによる製作方式が一般的です。

 映画ファンドによって製作された映画には次のような作品があります。

ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社

シネカノン製作

『フラガール』(‘06)

『パッチギLOVE&PEACE』(‘07)

日本映画ファンド株式会社

『着信アリ2』(‘04)

『戦国自衛隊1549』(‘05)

2009年、映画ファンドの先駆け的な存在であったJDC信託は失敗に終わりました。日本には映画ファンドはなかなか根付かないようです。映画という文化を「投機」の対象として捉えることが難しいのでしょう。

<<コンテンツの二次利用>>

 従来、映画産業では映画が上映され、興行収入が確定し精算した時点で、その映画に関わる業務(収益)は完了すると考えられてきました。しかし現在では製作段階からコンテンツの二次利用が計画されるようになっています。つまり企画立案の内容に広がりが生じているのです。

 すでに見たように製作のpost-production段階では、シナリオに合わせて不要な部分がカットされるのですが、カットしたシーンの中には映画館での上映時間の関係で削除した部分も少なくありません。最初からDVDでの製作が決まっている場合、監督はDVDでの復活を予定して、劇場用の作品を編集します。映画館で上映された作品よりもDVDの作品の方が時間が長いのはそのためです。

 あるいは最初から映画館での公開を考慮せず、DVDでの販売だけを目的とした映画も製作されています。さらに映画本編ではなく、テレビ放送用およびDVD特典映像用としてメイキングスタッフが製作に従事することもあります。

 コンテンツの二次利用をまとめると次のようになります。

劇場公開

  ↓

パッケージ販売

  ↓

テレビ放送

  ↓

ネット配信

以上は、同じ作品を時期をずらして媒体を変えて発表されるので、「ウィンドウ」と呼ばれています。ウィンドウを変えて同じ作品を見る、という意味でしょう。

こうした本編の二次利用だけでなく、関連商品もあります。

小説・マンガ化

グッズ販売

ゲーム化

 映画を何らかの形で利用するには「権利」が必要です。配給部門で説明したように、映画館で上映するには「劇場上映権」を獲得しなければなりません。従来の映画産業では「劇場上映権」と劇場以外で映画を上映するための「非劇場上演権」が利用される程度でした。

 しかし今では映画には次のように13の権利が設定されています。

劇場上演権、

非劇場上映権、

公共ビデオ権、

ホームビデオ権、

商業ビデオ権、

地上波放送権、

CATV権、

衛星放送権、

PPV権、

VOD権、

IP放送権、

CCTV権、

付随的権利

 映画館での興行だけの時代とは異なり、現在の映画産業は、制作会社が権利を販売して利益を得るという、権利ビジネスになっています。製作委員会方式で製作される作品では製作部門の段階で、すべての権利が配分されるようになりました。だから製作委員会に二次利用関連の企業が入っているのです。

 コンテンツの二次利用で最も大きなマーケットになっているのが、「パッケージ販売」です。パッケージメディア市場(DVDやカセットの販売マーケット)は2006年で約7000億円。映画の興行収入は約2000億円(2006)であるため、約3.5倍のマーケット規模になっています。映画館で公開された映画の興収の2倍以上の規模があります。興行収入として80億円をこえると、パッケージ販売では160億円をこえるということになります。そして現在、パッケージ販売ではセル市場の成長率が高くなっています。

 こうしてコンテンツの二次利用の収入が大きくなり、収益が確実に製作部門に還元されるようになれば、より多くの製作費を映画の制作にかけられるようになります。




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2009映画の社会学 第3講 メディア論的方法(2) [映画の社会学]

映画の社会学 第3講 メディア論的方法(2)
演劇と映画

 今回演劇と映画を比較するために取り上げた題材は、

藤子・F・不二雄原作
『ドラえもん のび太とアニマル惑星』

です。実はこの作品には舞台版があります。脚本・演出は鴻上尚治(こうかみしょうじ)が担当してます。原作にかなり忠実な作品に仕上がっています。ドラえもん以外の出演者は素の人間が演じていますが、ドラえもんは着ぐるみで、声はマイクを通して別の所から聞こえてきます。


<観客から観る演劇の特徴>

 観客の立場から演劇の特徴を考えると、次のような点が上げられます。

臨場感(現場性、一回性、相互性)
共有感
共振性

それぞれの特徴を詳しく考えましょう。

【臨場感-現場性】

 演劇では観客の目の前で物語(事件)が進行します。それは誰かに聞いたことでもなければ、過去に生じたことを映像でみるというものでもありません。観客は演技者の声、動き、音、においなどを生で感じることができます。他の演劇作品、特に子どもを対象にした演劇でよく利用される演出方法がこの作品でも利用されていました。演技者が観客席で演技をするという演出です。
 演劇では観客は現場にいて、参加しているような感覚で作品に接触することになります。こうした演出は歌舞伎でも使われる方法で、歌舞伎では舞台自体が現場性を演出できるように作られています。


【臨場感 一回性】

 歴史の中で生じた事件は1回だけの出来事であって、全く同じ事件は二度と生じません。演劇の公演は同じ場所で何度も繰り返し行われます。もちろんよほどのことがない限り、脚本や演出が変わることはありません。しかし実際に行われる舞台は、出演者の体調、本番中の突発的な出来事、あるいは天候などの要因によって毎回変化しています。歴史上の事件と同じように、その時の舞台は1回だけの出来事なのです。舞台には再現性はありません。
 同じ舞台は二度とない、という状況は出演者に大きな緊張感を与えることになります。そしてそのことが舞台をより生き生きとしています。


【臨場感 相互性】

 舞台の上で物語を作るのは出演者たちです。しかし演技の良さ、出演者たちの感情の高まりなどの要素は出演者同士だけで影響し合うわけではありません。演技に対する観客の反応、例えば声にならない声、拍手、笑い、ため息、あるいは緊張感などによっても出演者の演技は変化します。実際に演劇のゲネプロと本番との間には大きな相違がみられます。同じように演技しているのですが、観客がいるのといないのとでは、演技の出来に差がみられるのです。舞台は出演者と観客との相互作用によって作られます。観客に多くの子どもが含まれている時には、こうした観客の反応が顕著に現れます。
 観客が反応しなければ演技者はきちんと演技できない場合があります。お笑いでは観客が笑わないと、ネタを先に進めることができません。


【共有感】

 次に共有感についてです。
 演劇をご覧になればおわかりのように、演劇の舞台には独特な作りがあり、そこには様々なルールやお約束があります。演劇をよく観に行く人は、そうしたルールを知っていて、出演者と共有し、時には出演者を助けます。例えば、拍手のタイミングがずれると演技しづらくなりますし、「うける」場面で受けないと、出演者はショックを受けます。出演者が登場する場所を知らないと、どこを観ていいか分かりません。地方の劇場などで行われる舞台では、舞台の途中でかけ声がかかったり、花束を渡したりもします。出演者と同じ場所に観客がいる場合、まさに観客はその時その場の舞台の雰囲気をつくる要因になります。この雰囲気が臨場感にも影響します。
 演劇の世界は長い間演劇慣れした観客だけを相手にしてきましたが、それでは商業的に成り立ちません。そこで最近の演劇では素人でもわかるような工夫が行われています。


【共振性】

 最後に共振性です。
 演劇を観ていて、その気もないのに、まわりの観客につられて笑ったり泣いたりした経験はありませんか。演劇の舞台では観客同士で感情が共振することがあります。この感情の共振はその場の雰囲気を構成する重要な要素です。


 映画は演劇の代わりの娯楽として登場し、それらを駆逐していきました。そして1960前後に映画は大衆娯楽として全盛期になっています。それでは映画は観客から観た演劇の特徴をメディアとしてどのように継承したのでしょうか。

 「観客から観る演劇の特徴」は「臨場感」、「共有感」、「共振性」の3つです。これらの特徴を最後の項目から見ていきます。


 「共振性」については、演劇と同様、映画館で上映される映画は観客同士に共振性が存在します。ホラー映画のように映画を見ながら感じる恐怖は観客席で伝染します。最初はあまり怖くなかった人も、他の人が感じた恐怖が伝えられ、いつのまに怖れを感じるようになるのです。コメディ映画についても同様です。
 この共振の要素は、映画興行という側面から見て重要です。映画を観て感動した観客は、何度も繰り返して鑑賞したいと考えるでしょうし、その感動を他の人に伝えたくなります。こうして口コミで観客が増える可能性があります。観客の感動は作品のできによって個々人に生じることです。しかしながら共振性という要素は、感動をより大きくする可能性があり、またあまり感動しない観客の感情を揺さぶることもあります。こうして共振性は映画興行(売上)にも影響を与えるのです。


 映画では観客と出演者が直接接触する機会はほとんどないため、両者の間に共有感はありません。しかしながら映画を観た観客が出演者に対して何かを共有しているという感覚を持つことはあります。さらに出演者の行動を模倣することによって、共感することもあるでしょう。


 「臨場感」についてですが、演劇の特徴として定義した臨場感は映画にはありません。特に話しかけようが、笑おうが、あるいは泣こうが何の反応も返ってこない映画には、観客と演技者との間に、相互性という特徴はありません。ドラえもんのようなアニメならなおさら相互性など生じる可能性はないことを観客も知っています。


 映画はフィルムを映写しているだけなので、何回観ても変わりません。まったく同じ演技や内容が繰り返されます。そういう意味では、「一回性」という特徴はありません。一般的に観客は同じ場面で感動することが多いのですが、鑑賞する時の心情によって感動する場面が変化することがあります。「一回性」や「相互性」はありませんが、観客からみれば、自分自身だけに語りかけているような印象をもちます。この時、映画が自分に反応したような感情や、鑑賞するたびに異なるというイメージをもつのです。


 映画は舞台のように目の前で物語が進行するわけではないので、「現場性」はありません。しかし映画は演劇のように特定の舞台(ステージ)という限定を受けません。そのため映画は演劇とは異なった別の臨場感、「リアリティ」と呼べるような印象を観客に呼び起こすことができます。


 映画はスタッフとカメラがあればどこでも撮影できます。そのためセットや室内だけでなく、屋外のどこもが「舞台」になります。いわゆるロケーション撮影です。


 こうして映画は映画独自のリアリティを創造しました。ただし残念ながら費用面、撮影の効率化の側面からロケーション撮影が少なくなっています。日本映画『ALWAYS 3丁目の夕日』(山崎貴監督)は大部分のシーンがオープンセットで撮影され、ロケはほとんど行われていません。将来、こうした撮影方法が主流になるのかもしれません。おそらくCG技術は今後も進化し続けるでしょう。そうなればわざわざロケをしなくても、映画が撮影できるので、ロケをしなくなるでしょう。


 このように観客という視点から見た場合、映画は演劇の特徴を「共振性」以外は継承していないことになります。確かに映画は演劇に代わる娯楽として定着したのですが、メディアとしてはまったく異なるからです。
 ただし俳優が演じるという側面、観客を感動させる要素には共通点が少なくありません。この点については別の機会にお話ししましょう。

<演劇とは異なる観客へのアプローチ>

 これまでは演劇とドラマの共通点を見つける作業を行ってきました。ここでは演劇ととは異なる点について議論します。演劇とは異なり、映画では観客に注目させたい部分を正確に見せることができます。見せたい部分をスクリーンに映し出すからです。演劇ではときおり、どこを見たらいいかわからない場合があります。これは演劇に慣れた人にしかわからない点かもしれません。
 そのため、画面の構成が重要なのです(これをフレームといいます)。そのため映画制作者の監督は「絵コンテ」と呼ばれるものを描き、フレームの構成を明確にします。


<演劇とは異なるメディアとしての映画の特徴>

 演劇とは異なり、演技者の体力に関係なく、何度でも同じ作品が上映できます。機材されあればどこでも上映できるという大きな特徴もあります。そして何より、演技者の年齢、天候、時代などの変化に左右されません。観客はいくつになっても同じ作品を鑑賞することが可能です。





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2009映画の社会学 第2講 メディア論的方法(1) [映画の社会学]

映画の社会学 第2講 メディア論的方法(1)
映画の歴史
演劇と映画

 それでは最初のトピック、メディア論的方法から始めたいと思います。メディア論的方法のおおざっぱな内容については第1回目の講義で説明したので、そちらを参考にしてください。

 映画の原点である原理は、1824年 イギリスのピーター・ロジェが発表した論文にあります。『うごくものの視覚的残像』という論文です。これは端的に言えば残像の原理です。人間の目は実際に見ているものよりも少し長い時間、その像を捉えています。そのため次々と別の像が現れているにもかかわらず、その新しい像を連続した像としてとらえます。こうして映画の歴史が幕開けすることになりました。

 残像を利用した動画には当初、絵が用いられていましたが、写真技術の発展とともに絵の代わりに写真が用いられるようになり、それらを円筒の内側に貼り付けて回して見るという、ゾエトロープやブラキシノスコープが発明されました。

 こうした写真技術の発展と同時に、写真を投影するという技術も発展していきます。さらに写真や投影に関わる様々な材質の開発がありました。こうして静止画を記録し、記録されたものを投影するという技術が発展することによって映画発明の下地が完成しました。
 そして1895年フランスのリュミエール兄妹がシネマトグラフを発明し、発表しました。これが最初の映画です。これが全世界に広がっていきます。日本では1897年シネマトグラフが輸入公開されてました。シネマトグラフの発明からわずか2年で日本に映画が登場したのです。そして1899年には日本人による作品の制作・公開されます。

 さてそもそも映画を英語では、motion pictureといいます。その他、アメリカではmovie , moving picture , film、イギリスではcinemaとも呼びます。motion pictureは、動きのあるうつされた写真という意味にとれます。ちなみに日本では、映画導入当時は「活動写真」と呼ばれていたが、次第に「映画」と呼ばれるようになる。動作やしぐさが描かれた写真というよりも、映し出された写真というイメージの方が強かったのでしょう。ここには文化的な相違が見られます。

 motion pictureと呼ばれるのは、その発明過程に理由があります。映画は基本的にぱらぱらマンガやアニメーションと同じ原理で作られます。

 このぱらぱら漫画の原理を利用した動画は誰でも簡単に作成することができます。ビデオなど必要ありません。デジカメで1枚1枚写真を撮っていくことで動画に変換することができるのです。

。映画草創期においては、映画は無声映画であり、放映と同時に弁士が話をしたり、オーケストラが音楽を演奏したりした。その後、1926年にワーナー・ブラザーズがフィルムの放映にあわせて、あらかじめ録音してあったディスクを再生するという、トーキー映画が開始され、1931年にサウンドトラックのついたフィルムが発明され、ついにほぼ現在の映画と同じ作品が作られるようになります。ただしこの時期に撮影された作品は黒白作品です。
 1935年に本格的なカラー映画が製作されるようになり、1950年に普及、以後、作品として何らかの意味がない限り、カラー作品が製作されるようになります。
 日本に映画が導入されるのは、リュミエール兄弟がシネマトグラフを発明した時期とほとんど同じで、1987年です。今年は日本で映画が公開されてから110年目にあたります。当時は活動弁士と呼ばれる人が、リズム感あふれる口調で映像にあわせて話をしていました。1899年には日本人によって日本映画が作られます。その後、着実に日本映画は産業として成長していくことになりました。

 映画が発明された後、映画はどのような場所で上映されたのでしょうか? もちろん発明当初、映画を専用に上映する場所、映画館はありません。そこで最初のうち、映画は劇場や見せ物小屋などで上映されました。映画館を英語ではmovie theaterというのはその名残でしょう。日本では歌舞伎が上演されている劇場でも公開されました。そして何かの都合で歌舞伎が上演できなくなったときのために、あらかじめ歌舞伎を撮影し、それを上映したそうです。

 こうして映画が登場して普及するに従って、演劇が映画に駆逐されるようになります。そして映画は演劇に代わる娯楽としての地位を確立していきます。1910年以降、映画専用の建物「映画館」が都市部を中心にして建築されるようになり、歌舞伎などの演劇よりも安価に映画が上映されます。こうして日本映画は娯楽としての地位を確立することになりました。

 日本映画が産業として絶頂期を迎えるのは、石原裕次郎が日活映画に出演した1958年頃です。この年の年間映画人口は約11億2000万人で映画館数は約7000館に上ります。製作された日本映画は504本、公開された海外映画は171本でした。しかしこれをピークに日本における映画産業は斜陽の時期に入り、1975年の年間映画人口は約1億7000万人、映画館数は2500館となります。製作された日本映画は356本、公開された海外映画は245本となり、この後、日本で公開される海外映画が日本映画を上回るようになりました。そしてついに1994年、年間映画人口は1億2000万人、映画館数は1700館まで減少する。製作された日本映画は251本、公開された海外映画は302本です。つまり映画産業は海外からの輸入作品に依存しています。

 しかしこの後、映画の興行収入は1996年を底に上昇をはじめます。興行収入、映画館数ともに増加し、2004年には過去最高の興行収入を記録します。この背景にはシネマコンプレック形式の映画館の増加、映画製作方式の変換などがあります。


 このように映画は演劇に変わる娯楽として登場し、庶民の娯楽として定着しました。それでは映画は演劇と比較してメディアとしてどのような特徴があるのでしょう。今回は比較のための題材として

藤子・F・不二雄原作
『ドラえもん のび太とアニマル惑星』

をとりあげます。

この作品、ひょっとしたらかなり「今」的かもしれません。



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2009映画の社会学 第1講 序論 [映画の社会学]

映画の社会学 第1講 イントロダクション
授業内容の説明、方法論の紹介
映画の社会学とは?

 さていよいよ映画の社会学の講義が始まりました。毎年度楽しい授業になるように苦慮していますが、今年度はどのようになりますやら・・・。第1回目の講義は昨年とほとんど同じ内容です。ということで・・。


【教育目標】
 映画を社会学の観点から研究する。

【授業内容】
 映像学、映画論など映画に関連する立場からでなく、「社会学」の観点から研究します。したがって、「映画の社会学」は社会学という学問の一領域です。もちろん映画は「社会学」以外の学問領域で研究されています。たとえば、経済学、経営学、文学、心理学、芸術学など。
 社会学の観点から研究するため、映画評論のような「評論」は原則的にしません。ただし映画評論の内容を研究の参考にすることはあります。
 映画を対象に「研究する」のであって、映画を作るわけではありません。もちろん「映画の社会学」での研究成果が映画制作に役立ててほしいと考えています。研究している自分が作るつもりはない、ということです。
 映画を使って何か他のテーマを勉強するのではなく、映画「自体」を対象に研究します。

【授業の進め方】
1.序論(授業内容の説明、方法論の紹介)
2~6.メディア論的方法(第1回リポート)
7~11.批評的方法(第2回リポート)
12~15.知的触媒として扱う方法(第3回リポート)

 授業の内容は、このWebページで公開するので、授業に出席できない場合、あるいは授業中によくわからなかった場合には、Webページを閲覧してください。過去の講義ノートをすべて公開しています。確認できる人は履修前に確認しておいてください。

【成績評価】
 課題レポート(3回実施)。1回でもレポートを提出しなければ「失格」(欠席不足)になります。また内容が悪ければ、3回すべて提出しても「不合格」(不可:D評価)にします。

【レポート提出先】
 レポートはMICCSおよび電子メールを使用します。しかしMICCSの動作が安定していないため、電子メールでの使用のみになる場合があります。yahooメールを利用して、レポートを提出する人は注意が必要です。受領確認のメールが迷惑メールとして処理される可能性があります。
 質問メールはbunkei@fukujo.ac.jpまで、レポート提出はreport@bunkei.netまで送信。report@bunkei.netにメールを送信すると、自動返信の「受領確認メール」が送信されます。

【注意事項】
 授業時間中に映画を鑑賞できない場合は、土曜日の午後に補講する可能性があります。履修前にこのことを確認してください(2~3回実施予定)。できれば、5時限目を補講にして、土曜日には実施しないようにしたいと考えています(木曜日の4,5時限目をとおしで)。

【私語について】
 私が担当する授業では、私語=犯罪 と考えています。大学の授業は授業料によって購入された商品であり、授業中に私語をする行為は、他人の商品を盗むのと同じだとみなすからです。したがって、私語をする学生は「犯罪者」であり、私たち教員は一般の購入者(顧客)を犯罪者から保護する義務があります。もしも授業中に私語をした場合には、退室を要求します。悪質な場合には履修の取り消しを要求するか、評価を出しません。



<映画の社会学の視点について>

 映画の社会学では原則的に以下の4つの方法からアプローチします。

メディア論的方法
批評的方法
知的触媒として扱う方法
社会学の題材として扱う方法

これ以外の方法によってアプローチすることもできます。しかし現時点ではこの4つの方法を用います。

<メディア論的方法>

 映画をひとつのメディアとして扱った場合の特徴を研究します。メディアとは「コミュニケーションにおいて伝達したい内容(情報やメッセージなど)を相手に届けるための媒体(入れもの、器)」と定義できます。メディア論的方法では映画の内容よりも器としての特徴に着目するということです。
 この方法では映画作品をばらばらに研究するのではなく、映画という共通するメディアを利用した作品群としてとらえ、全体に共通する特徴をつかみます。そのために他のメディア、新聞、テレビ、インターネット、演劇などとの比較が重要な手法となります。
 その他、興行の視点や映画を上映する映画館、公国の支店からも研究します。

<批評的方法>

 批評的方法は、メディア論的方法のように「全体」として研究するのではなく、個々の作品の内容をじっくりと研究します。この方法は映画評論の批評内容と重なります。
 具体的には個々の作品の内容(製作者のメッセージを含む)、制作の手法、撮影された場所、映画が制作された時代や社会の影響、原作がある場合には原作(小説、マンガ、ドラマなど)との比較などが行われます。

<知的触媒として扱う方法>

 この方法は批評的方法の一部をより発展的に用いたものです。たとえば次のような点に注目します。

 観客に与える思想的影響(映画から生きがいが得られる、考え方が変わるなど)。

 観客への行動の影響(将来設計が変わる、生き方が変わるなど)。

 映画から受けた知識や認識をきっかけにして、深く思索(思惟)すること。

<社会学の題材として扱う方法>

 この方法では、映画のシーンや作品全体のテーマを利用して、社会学の理論や考え方を説明します。
 中学や高校などの授業(教育現場)で映画が用いられる場合のほとんどは、この方法です。たとえば「平和」や「生命」について考えるために、戦争の映画を観たり、人の死をテーマにした作品を見たりします。
 この方法は他の方法と比較すると、より一般的な方法だと言えます。


<映画の社会学の目的>

 映画の社会学は映画を作るという目的がないため、製作者の視点からは研究しません。
 どちらかと言えば、「観客」の視点から研究します。
 観客として「ぼーっ」と映画を楽しむのが一般的です。しかし製作者が何を考えて映画を作ったのか。映画を通して本当に伝えられたものが何かを知ったとき、今まで以上に映画に感動できるようになるかもしれません。ひょっとしたら今まででは面白くないと、と思われていた作品に感動できるかもしれません。このように映画の社会学は、素人でもより深く映画を楽しむための「ものの見方」を提供することができます。

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映画の社会学 レポート採点中 [映画の社会学]

 現在、最終レポートを採点しています。が、ここで疑問が・・・。あれほど前からレポートの案内をしていたにもかかわらず、未提出者が多くなっています。?????
 そのため「失格者」が増加。どうなっているんでしょう。もしも心当たりのある人は至急連絡をください。

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映画の社会学 最後のレポートについて [映画の社会学]

 締め切り1週間前ですが、徐々にレポートが提出されるようになっています。しかしですね・・・

 前回もそうだったのですが、課題とは異なった内容のレポートを作成される方が目立ちます。思いこみだけでレポートを出す、友だちから間違った情報を得る、自分の都合に合わせる、など様々な理由が考えられますが、あまりにひどいですね。これだと点数のつけようがありません。
 もしもレポートを規定回数提出したのに、D評価になった方、あなた課題が間違ってます!!!!


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