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社会学入門2012 第8講 地位と役割(3) [社会学入門]

社会学入門2012 第8講 地位と役割(3)

今回の作品

「ウルトラマンメビウス」(第1話)
監督:佐野智樹
脚本:赤星正尚
2006年4月8日~2007年3月31日
中部日本放送、TBS系列で放送全50話
ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品


「TIGER& BUNNY」(第1話)
監督:さとうけいいち
脚本:西田征史
2011年4月2日~2011年9月17日
MBS系列で放送全50話
サンライズ制作

 ウルトラマンメビウスはどのように設定(世界観)されているでしょうか。本作が描かれた世界はウルトラマン、セブン、ジャック、A、タロウ、レオ、80が活躍していました。そして80が地球を去ってから25年間、怪獣は現れてはいません。
 つまりウルトラマンが存在する世界として設定されています。またウルトラマンが存在するということは怪獣が出現する世界でもあるということです。ドラマの中で「怪獣警報」という言葉が使われていることとそのことを示しています。

☆ウルトラマンや怪獣の存在が「当然視」される世界
→ただし25年間平和が続いている影響で「ウルトラマンは伝説化」しています。

【GUYSとは】

 地球には怪獣の存在が前提となって対怪獣組織が作られています。80(エイティ)の時代に組織されていた防衛隊が解散し、あらたにGuard for UtilitY Situation(あらゆる状況のための防衛隊)が創設されました。

 GUYSのライセンスは16歳から誰でも試験を受けて取得できます。ただしライセンスをもっていてもGUYSへの入隊義務はありません。25年間怪獣が出現しないため、GUYSのライセンスは「就学や就職などに便利な資格」として扱われるようになっています。

 このようにしてかつてウルトラマンが活躍した世界との連続性が描かれています。それだけでなく、子どもたちの生活にもウルトラマンのことが伝えられているということが「ウルトラ5つの誓い」で表現されます。

一つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと
二つ、天気のいい日に布団を干すこと
三つ、道を歩く時には車に気をつけること
四つ、他人の力を頼りにしないこと
五つ、土の上で裸足で走り回って遊ぶこと

 この世界の人にとってウルトラマンとは何でしょうか? 宇宙から怪獣が来襲し、メビウスが登場した時、人々は次のように反応していました。

子ども:「あれ? パパが好きだって言っていた」
父:  「ああ、ウルトラマンだ」

そして人々は喜びの声を上げていました。
 こうした人々の反応は「ウルトラマンが地球を守る正義のヒーロー」であることを示しています。「地球を守る正義の味方」というのはウルトラマン(ヒーロー)という地位に対する役割期待です。

【ウルトラマン(ヒーロー)に対するイメージ】

 ヒーローは絶対的な正義、怪獣は絶対悪だととらえられます。そして正義は悪を駆逐しなければなりません。これを「勧善懲悪」と呼びます。
 ウルトラマンは巨体で闘うのですから、街の建物を破壊するのは仕方がありません。そしてこれまでの作品ではウルトラマンが建物を破壊することに対して批判は出ませんでした。さらに街は次に週の放送では復元されています。つまり毎週毎週ウルトラマンの破壊行為はリセットされたということです。このウルトラマンの破壊行為が人々に非難されることがないということは、人々の次ような反応によっても明らかです。

怪獣を倒したときの人々の「やったー」という声


ウルトラマン(ヒーロー)は正体を知られてはならないという不文律があります。
→家族に対してもヒミツ

*ガイア、コスモスは親も正体をしらなかった(この作品では親が登場します)。というか、ヒーローの両親はほとんど登場しません。

ヒーローが闘うのは無償の行為
→給与はない

 人の姿としてのウルトラマンはそれぞれに職業をもっていますし、持っていない場合は防衛隊で働くという形になっています。

ウルトラマンは圧倒的な力で怪獣と闘います。一部のウルトラマンは怪獣他の戦いに敗れて特訓をしたりしますが、大部分のウルトラマンは最初から人間にはない圧倒的な能力を持っていて、その能力によって怪獣を退治しています。ウルトラマンが地球にいれば、それだけで人間に平和がもたらされるわけです。

→ウルトラマンがいればGUYSは必要ない

*「何闘う気満々って顔をしてやがるんだ。もうGUYSなんて必要ないんだよ」

【破壊行為に対する批判】

「ビルを盾にしやがった」
まわりを見てみろ。なんてへたくそな戦い方だ。何も守れてねえじゃないか」

 これまでは批判されることがなかったウルトラマンの破壊行為に対してはじめて批判の声があげられています。これはウルトラマンの戦い方に対する人々の意識の変化が背景にあると思われます。

つまり、ヒーローを現実社会と相対化して分析する、ということが行われるようになったということです。

*「ウルトラマン研究序説」(中経出版、1991)
→謎本ブームの先駆け

【タイバニの設定(世界観)】
NEXTと呼ばれる特殊能力をもった人間が誕生している世界。

舞台になった世界では、ヒーロー(英雄)=特殊能力者、というイメージからNEXTにヒーローという地位を与えて(司法局の許可が必要、つまりヒーロー資格が必要)、ヒーローとして活動させています。

【ヒーローの役割変化】
「TIGER & BUNNY」の面白さは、ヒーローという地位に対する役割の不自然さを相対化して表現しているということです。具体的にはこれまでのように人間とは隔絶された、比較の対象にもならない存在ではなく、人間と同列におかれて表現されています。これはそれまでのヒーロー作品とは異なった描き方です。このことは後に示すやりとりからわかります。

ヒーローの正体:
「ヒーローというのはな、正体を明かさないからヒーローなのであって」
「古いな。あなたは時代遅れなんですよ。おじさん」


器物損害に対して
「そんなの気にしていたら平和なんて守れないっすよ」
「それを気にしてくれないと、オレがおまえを守れないよ。誰のおかげでヒーローやれてるかわかっているよな?」
「スポンサーです」

ヒーローは有資格者であり、「平和を守る」という職業として確立されています。特殊能力者ではあるが「一般人」と変わりません。人間と同じ存在である以上、人間に与えられる義務もヒーローに課せられます。

【役割の変化】
時代、社会情勢、人々の意識、科学的知識などが変化すれば、地位に対する役割は変化します。

しかし人々の多くは構造的地位-構造的役割を固定的に捉え、それに固執しようとします。これが世代間ギャップの原因になることがあります。


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